ご挨拶:「人も住まいも健康に」暮らせる家
日本は世界的にも長寿の国。そのためか、バリアフリー住宅への関心が高まっています。
バリアフリー住宅は、スロープをつけたり、段差をなくしたり、足腰の弱った方などの暮らしを支える住宅です。
もちろん、今現在ご家族に高齢者がいらっしゃるならバリアフリー住宅はとても実用的。
介護なども楽になり、暮らしやすくなるでしょう。
しかし、日常活動にお困りでない方にとっては、この配慮が健康に悪影響を与える可能性があります。
例えば、階段や框(かまち:玄関と室内の間にある小上がり)は、毎日上り下りするだけでも筋肉を鍛えることにつながります。
日々の積み重ねは大きいもので、ちょっとした昇降運動でも立派な筋力維持につながるのです。
もし、若いうちからバリアフリー住宅に暮らせば、筋力を鍛える機会が奪われることになります。
それが原因で足腰が弱くなり、将来的に歩行困難になる可能性もあるでしょう。
そんな住宅では、安心して暮らすことはできないですよね。
アクトデザインは、むやみにバリアフリー住宅をご提案することはありません。
もし、老後を考えた家づくりをするのであれば、災害に強い構造設計で、長く安心して住まうことができる丈夫な家をご提案します。
高齢化の時代に必要なのはバリアフリー住宅ではありません。
「人も住まいも健康に」暮らせる家です。
2世代、3世帯と、100年時代を生きられる家が人々を幸せにすると考えています。建築家 星 良明