国際問題文献紹介:アジアの協調
---












---


NET・中古車査定
インターネット無料診断でマイカーの価値がわかっちゃいます
業界トップの査定数30万件を誇るJACで安心無料診断!



アジアの協調? 
Amitav Acharya,
A Concert of Asia? 
(Survival, Vol.41,No.3, Autumn 1999,pp.84-101.)

 今日アジア太平洋では地域を包含する多国間安全保障システムは構築されておらず、勢力均衡に基づく二国間安保が地域の安定の上で重要な役割を果たしている。今後この地域において多国間安保協力の枠組みはその役割を高めていくのか。それとも大国の協調(Concert)がより重要性を増していくのであろうか。この問題をリアリズムの視点に立って論じたのが、本稿で紹介するアミタフ・アチャリャ准教授(ナンヤン工科大学防衛戦略研究所、シンガポール)の論文である。

 筆者の結論は、アジア太平洋では多国間安保協力には限界があり、安全保障は今後とも二国間関係が軸となること、北東アジアにおいて大国の協調が成立する可能性はあるが、それはいわば管理された勢力均衡にほかならず、二国間安保や多国間安保協力が不要になる訳ではないというものである。

 この結論を導き出すためまずアジアの安全保障システムについて概観することから論じ始めている。そして九四年のASEAN地域フォーラム(ARF)の創設は意義があるものの、地域の秩序造りにおいて重要なものは大国間関係であり、もしARFが今後課題を克服できなければ、地域の安全保障の将来は大国協調が実現できるかどうかにかかるものと見ている。

 次に筆者は一九世紀前半(一八一五年〜五四年)に欧州において機能した協調体制をアジア太平洋に適用させることについて検討している。欧州協調の基礎となったのは大国間協議の重視、領土不可侵、諸国防衛の義務及び主権平等という四つの原則であった。またそれは各国の自律を抑制し協力を促すものであり、いわば勢力均衡と集団安全保障の中間的な形態であった。筆者はこの欧州協調の概念をアジア太平洋に適用することはできないと主張している。その理由として、アジア太平洋では第二次大戦後大国間で戦争が起きておらず、大国協調の必要性が認識されていないこと、小国、特にASEAN諸国が大国の論理の押しつけを嫌うこと、協調の成立には大国の参加及び戦争の発生の危険に加えてイデオロギー面での一致が必要であること、さらに協調による平和の維持が可能であるのか疑問であることの四点を挙げている。北東アジアで領土紛争や軍事力による対峙が続いていることを考慮すると、大国協調がどれだけ効果があるのか疑問である。

 さらに筆者はアジア太平洋における多国間安保協力の中核を占めるARFについて検討し、中国を取り込んだという成果がある一方で、北東アジア問題、通貨危機及び難民問題等の解決の上で実効性が乏しく、安全保障機構として本質的な限界があると指摘している。

 筆者は、アジア太平洋、特に北東アジアにおいて大国協調が成立した場合、二国間関係にその基礎を置くこと、各国は相互の勢力均衡を図りつつ相対的利益を得るために行動すること、各国が共同で行動するのはあくまで国際紛争が起きた場合に限られると論じている。筆者のこの主張は、米中、日中、中露、日露の四つの二国間関係を分析することによって裏付けられる。その分析を通じ、それらの国々では四国関係全体を考慮に入れる傾向が強いこと、相互の信頼構築と対話を重視していること、二国間関係を強化するのは危機管理的な意味合いが強いこと、さらに二国間関係は競争と協調の双方の性格を有することが明らかにされている。

 また北東アジアでは、ある二国間関係が協力的である一方で他が競争的であるなど、大国間関係に不均衡があり、そのことが相互の誤解や猜疑心を生む要因になっていると指摘している。筆者の分析では、中でも日米中関係は日米の同盟関係や米中及び日中の対抗関係などによって基本的に不安定であり、それにロシアを含めた四国関係の方がより安定的である。したがって、アジア太平洋における大国の協調はいうなれば「管理された勢力均衡」にほかならず、大国の関心は地域秩序づくりよりむしろ二国間に現存する問題の解決と関係改善にある。

 さて現在、アジア太平洋において大国協調は機能しているのであろうか。その例としては朝鮮半島問題に関する南北朝鮮米中から成る四国会合があるが、有効に機能しているとは言い難い。また深刻な安全保障問題の一つである核不拡散問題についても、大国の思惑の違いのために協調は図られていない。四大国はそれぞれ協調に関心は有するものの、大きな隔たりがある各国の意見を一致させるのは容易ではない。しかし大国の協調は競争や対立を緩和する上で有効であるし、特に大国の集中する北東アジアではそうである。今後この地域で大国協調が生まれるかどうかは、筆者も指摘するように米中関係の改善いかんにかかっているといえる。

 大国協調の出現がARFに及ぼす影響について、筆者はそれが出現したとしてもASEAN諸国がイニシアティブをとるARFは、大国の関与しない紛争の処理、信頼醸成措置及び予防外交の上で引き続き有効であると論じている。また小国は、大国がその影響力を行使する手段として用いない限り、大国協調を容認するであろうと見ている。筆者は最後に、大国協調は北東アジアにおける大国間の対立を減らすだけでなく、アジア全体において良好な安全保障環境の醸成に寄与すると結んでいる。

 本論文は、アジアにおける大国協調の可能性とその意義を各国の安全保障政策に関する客観的かつ冷静な分析を踏まえて考察したものである。また、アジアの安全保障を考えるに当たり、バイ・マルチのシステムに加えて大国協調の概念が考察する意義を有することを示唆するものであり、リアリズムに基づくアジアの安全保障に関する研究に新たな地平線を開くものであるといえる。






アジアの協調? 
Amitav Acharya,
A Concert of Asia? 
(Survival, Vol.41,No.3, Autumn 1999,pp.84-101.)

 今日アジア太平洋では地域を包含する多国間安全保障システムは構築されておらず、勢力均衡に基づく二国間安保が地域の安定の上で重要な役割を果たしている。今後この地域において多国間安保協力の枠組みはその役割を高めていくのか。それとも大国の協調(Concert)がより重要性を増していくのであろうか。この問題をリアリズムの視点に立って論じたのが、本稿で紹介するアミタフ・アチャリャ准教授(ナンヤン工科大学防衛戦略研究所、シンガポール)の論文である。

 筆者の結論は、アジア太平洋では多国間安保協力には限界があり、安全保障は今後とも二国間関係が軸となること、北東アジアにおいて大国の協調が成立する可能性はあるが、それはいわば管理された勢力均衡にほかならず、二国間安保や多国間安保協力が不要になる訳ではないというものである。

 この結論を導き出すためまずアジアの安全保障システムについて概観することから論じ始めている。そして九四年のASEAN地域フォーラム(ARF)の創設は意義があるものの、地域の秩序造りにおいて重要なものは大国間関係であり、もしARFが今後課題を克服できなければ、地域の安全保障の将来は大国協調が実現できるかどうかにかかるものと見ている。

 次に筆者は一九世紀前半(一八一五年〜五四年)に欧州において機能した協調体制をアジア太平洋に適用させることについて検討している。欧州協調の基礎となったのは大国間協議の重視、領土不可侵、諸国防衛の義務及び主権平等という四つの原則であった。またそれは各国の自律を抑制し協力を促すものであり、いわば勢力均衡と集団安全保障の中間的な形態であった。筆者はこの欧州協調の概念をアジア太平洋に適用することはできないと主張している。その理由として、アジア太平洋では第二次大戦後大国間で戦争が起きておらず、大国協調の必要性が認識されていないこと、小国、特にASEAN諸国が大国の論理の押しつけを嫌うこと、協調の成立には大国の参加及び戦争の発生の危険に加えてイデオロギー面での一致が必要であること、さらに協調による平和の維持が可能であるのか疑問であることの四点を挙げている。北東アジアで領土紛争や軍事力による対峙が続いていることを考慮すると、大国協調がどれだけ効果があるのか疑問である。

 さらに筆者はアジア太平洋における多国間安保協力の中核を占めるARFについて検討し、中国を取り込んだという成果がある一方で、北東アジア問題、通貨危機及び難民問題等の解決の上で実効性が乏しく、安全保障機構として本質的な限界があると指摘している。

 筆者は、アジア太平洋、特に北東アジアにおいて大国協調が成立した場合、二国間関係にその基礎を置くこと、各国は相互の勢力均衡を図りつつ相対的利益を得るために行動すること、各国が共同で行動するのはあくまで国際紛争が起きた場合に限られると論じている。筆者のこの主張は、米中、日中、中露、日露の四つの二国間関係を分析することによって裏付けられる。その分析を通じ、それらの国々では四国関係全体を考慮に入れる傾向が強いこと、相互の信頼構築と対話を重視していること、二国間関係を強化するのは危機管理的な意味合いが強いこと、さらに二国間関係は競争と協調の双方の性格を有することが明らかにされている。

 また北東アジアでは、ある二国間関係が協力的である一方で他が競争的であるなど、大国間関係に不均衡があり、そのことが相互の誤解や猜疑心を生む要因になっていると指摘している。筆者の分析では、中でも日米中関係は日米の同盟関係や米中及び日中の対抗関係などによって基本的に不安定であり、それにロシアを含めた四国関係の方がより安定的である。したがって、アジア太平洋における大国の協調はいうなれば「管理された勢力均衡」にほかならず、大国の関心は地域秩序づくりよりむしろ二国間に現存する問題の解決と関係改善にある。

 さて現在、アジア太平洋において大国協調は機能しているのであろうか。その例としては朝鮮半島問題に関する南北朝鮮米中から成る四国会合があるが、有効に機能しているとは言い難い。また深刻な安全保障問題の一つである核不拡散問題についても、大国の思惑の違いのために協調は図られていない。四大国はそれぞれ協調に関心は有するものの、大きな隔たりがある各国の意見を一致させるのは容易ではない。しかし大国の協調は競争や対立を緩和する上で有効であるし、特に大国の集中する北東アジアではそうである。今後この地域で大国協調が生まれるかどうかは、筆者も指摘するように米中関係の改善いかんにかかっているといえる。

 大国協調の出現がARFに及ぼす影響について、筆者はそれが出現したとしてもASEAN諸国がイニシアティブをとるARFは、大国の関与しない紛争の処理、信頼醸成措置及び予防外交の上で引き続き有効であると論じている。また小国は、大国がその影響力を行使する手段として用いない限り、大国協調を容認するであろうと見ている。筆者は最後に、大国協調は北東アジアにおける大国間の対立を減らすだけでなく、アジア全体において良好な安全保障環境の醸成に寄与すると結んでいる。

 本論文は、アジアにおける大国協調の可能性とその意義を各国の安全保障政策に関する客観的かつ冷静な分析を踏まえて考察したものである。また、アジアの安全保障を考えるに当たり、バイ・マルチのシステムに加えて大国協調の概念が考察する意義を有することを示唆するものであり、リアリズムに基づくアジアの安全保障に関する研究に新たな地平線を開くものであるといえる。














 








 













TOPページに戻る


DION(DDI)インターネット!
(コミコミで一番安い!)

プロバイダー申し込み
→DIONサインアップ開始→契約約款に同意する
→(1)エントリーコードで、

と打ちこんで下さい(↑コピーして貼り付け)

値段は、いっしょ。どうせ接続するなら、よろしく!

 ホームページ
ワールド
 

無料でホームページ!
自動HP作成

FTP、HTML不要
NET上でワープロ打つだけ
拡張自在
作業自体が、ちょっと面白い

不動産・建築・安い設計
アクトデザイン

気軽にメール相談
↓日本全国らくちん部屋探し
無料・部屋探し注文